あなたはどのような想いで介護の仕事をしていますか?

~いきいきリハビリケア 介護スタッフの 介護に対する「想い」~

今回、別府副センター長の提案で、「どのような思いで介護の仕事を行なっているか」を 介護スタッフに尋ねてみました。
それぞれの「想い」のつまった内容でしたので、ここで紹介します。

私が介護の仕事を始めたきっかけは子供のクラスの一人が障害を持った子供さんでした。障害を持つこと、家族の思い、子供達が障害者を思う気持ち。その中で私に何か出来ることはないか、きっと何か出来るんじゃないかと考えました。その頃、親が病気になり、私は仕事を辞め看病をしました。その後ボランティアとして障害者と関わりました。その時資格がないとダメなことがわかり勉強を始めました。
障害者作業所では様々な障害を持つ方が一生懸命に仕事をしてありました。その時も親の心がどのようなものか色々聞きました。
私も親の事を考え介護の奥の深さを知りました。
家族、介護士、病院いろんな所が連携して初めてご本人が人間らしく生きれるんじゃないかと思いました。あずけっぱなし、送ってしまったら終わりなど悲しい事はやりたくないと思いました。誰かの役にたちたい。私でも出来ることがあれば手伝いたい。そんな思いで介護の仕事をやり始めました。どんな障害があっても、人が生きてて良かったと思える場所をたくさん作ってあげたいと思っています。

小さい頃の夢は看護師さんになることでした。しかしその夢が叶わずあきらめてしまい、やりたいことが見つかりませんでした。その後、祖母が亡くなり元気だった頃の祖母の「帰りたい」と言っていたあの姿が今も忘れることができません。
今のようにデイサービス、リハビリがあったならばと思います。
右も左もわからず介護の仕事について、想像を絶する仕事だったのですが1から10まで細かく教えてもらい出来るようになった時の嬉しさと利用者さんから名前を呼ばれかわいがってくれたことが嬉しくて今も介護の仕事をしていると思います。
「介護はしているんじゃなく、させてもらっていると思いなさい」と教えてもらって、初めは何の事か分かりませんでしたが、少しして意味が分かってきて介護というものに対して考え方が変わった気がします。

私は始めは介護職で勤めるつもりはありませんでした。この仕事を選んだのはほとんど成り行きで介護の世界に入りました。
初めは抵抗のある作業や何度も辞めたくなった時がありましたが、辞めてしまうのも負けたようで悔しく辞めようと思う代わりに何かやりがいを見つけようと考えるようになりました。その時に介護に今まで以上に興味を持ち、知らないことを知っていくことに楽しさを覚えました。
今でも仕事はきついです。でもそれなりに得るものも多く、楽しいこともあり、一言では言えませんが私は介護の仕事がまあまあ好きです。
私は私たちスタッフも利用者さんと共に生きている。生活していると考えています。おおげさに言うと家族だと思っています。「家族に介護を提供する」と考えると、どうすれば質のよいものを提供できるか、どうすれば喜んでもらえるか、どうすれば笑顔を見せてくれるか、どうすれば心を開いてくれるかなど利用者さんと一日を一緒に過ごす中でたくさん思いは出てきます。私はそれを一つ一つ考えながら介護をしています。
利用者さんと共に笑顔で楽しく過ごせるようにとの思いで介護をしています。私は利用者さんの心からの笑顔が見たいです。そのために介護をしているのかも知れません。

一番思うことは日々の生活の中で、利用者さんが「ここに来て良かった」と思っていただくことを考えています。でもまずは、人と人との関わりの中で性格や今までの環境(生活してきた)の違いで合う、合わないはあるし、団体行動の出来る方、一人でコツコツと何かをする方、様々な方がいらっしゃいますが、その個々の利用者さんの心を少しでも開くことができたらなと思っています。
介助の方法も様々なのでその利用者さんに合わせた介助ができ、安心して任せられるようになりたいです。日々の利用者さんの表情や行動、状態を即座に判断しそれに応じた対応が出来るようにもっと利用者さんのことを正確に知っていこうと思っています。
特に入浴が主なので、すべってからの転倒という大きな事故もあるので、他の方との連携をとりながら大きな事故を防ぐよう気を配って行きたいです。そして楽しい入浴ができる努力をし、日頃お風呂を嫌がる方でも安心して、楽しく入浴できると思っていただけるようになったらいいなと思います。

毎日何十人の利用者さんの介護をさせてもらってますが、一人ひとりの生活の中の何分の1かを関わらせてもらってます。この少しの時間の中での関わり方などをいつも疑問に感じながら接しているのが現状です。
実際にデイサービスに来て、その人の生活の質が少しでも良くなっているのか?その人が本当にここに来て求めている事は何かというものを考えながら、少しでもそのことに近づけれるようにしています。
その求めているものは様々だと思います。「リハビリしたい」「入浴したい」「家族の負担」「外に出たい」「友達を広めて話したい」「カラオケをしたい」「色々な作業をしたい」などあるかと思いますが、それをうまく提供できるように努力していけたらと思います。

利用者さん一人ひとりが身体・精神的において満足していただけるようなサービスを提供していけたらと思ってはいるものの、実行できているかと言えばそうとは言いがたい。
朝のお迎えに始まり、その瞬間からが精一杯で笑顔で対応しているつもりでも、きっと表情や仕事にでているのだと思う。入職してすぐの時、家族に「今の仕事向いてないんじゃないか」と言われ、理由を聞くとそういう顔をしているとの事。口に出して言わなくても他から見ればそう感じ取れるのだろうかと・・・。利用者さんには不快な思いをしないように介護者も豊かな気持ちで心をこめて接していきたい。

私が介護の仕事を選んだ理由は、利用者さんがその日を楽しく過ごしていくことに自分の力が少しでも役に立てればと思ったから介護を選びました。
一度は介護を辞め他の仕事へ変わろうと思った時もありましたが、自分が接することで利用者さんが楽しい時間を過ごし「ありがとう」と言って下さった時に、介護の仕事をやってよかったと自分の中に幸せを感じることができる間は介護の仕事を続けていこうと思っています。苦しいことのほうが多いと思っています。
デイサービスという日中だけの関わりの中では利用者さんの死という場面 に直接出会うは殆どありませんが、利用者さんは高齢でいつ死に直面しても決して不思議なことではないと思います。その大切な時間に関われて、接することができるという事も幸せだと思っています。最後の時に自分の事を少しでも思い出してもらえるような介護士になれるよう頑張って成長していきたいと思います。

私自身両親を早くに亡くしているので、利用者さんを父、母と思って介護をしています。
この仕事をやっていけたら自分自身プラスになっていくと思い、一生懸命頑張りたいと思っています。

高齢者の方々と接するのが好きで以前は病院で看護助手の仕事をしていました。おむつ交換や清拭を行い、さっぱりして嬉しそうにしてある方を見てとても心にぐっときました。その時に自分の仕事は介護しかないと思いました。
病院だったので一人ひとりの方と接する時間が少なく、患者さんが私がいなくなると寂しいと言ってくれてもっと会話ができて親しくなれるよう業務の仕方を考えました。
入浴は人間が生きていく上で欠かせないことで、少しでも気持ち良くきれいになれるお手伝いが出来たらと思っています。
私はこの仕事が大好きです。毎日仕事に行くのが楽しみです。でも緊張しいでドジなことも多く、自分でも悔しい思いをすることが多いです。でも利用者さんが私の目を見てにこにこ笑ってくれる顔が大好きでたまらないです。少しでも利用者さんに幸せと思ってもらえるように頑張って行きたいです。
ずっと働けるように努力します。お手本になる方々ばかりで見習います。

介護の仕事というより、おじいちゃん、おばあちゃんが大好きです。遠く離れた大好きな祖母を思い、何もしてあげれないまま亡くなった祖父を思い毎日利用者さんと過ごしています。
遠くにいて何もできないので、そのかわりに利用者さんのお世話をさせてもらっていると思っています。

その日一日会う方の笑顔をみれるように接しているつもりです。「今日ここに来て良かった」と少しでも思っていただけるように心がけています。後は利用者さんだけでなく一緒に働くスタッフも人間(人)なんだと思って接するようにしています。
利用者さんのことばかり考えるのでなく、一緒に働くスタッフも笑顔でいれなければ意味がないと考えているので、スタッフのその日の表情、体調にも配慮して自分の態度がこれで良いのかと自問自答しながら仕事をしています。
相手の気持ちになって接することを忘れずにいることが介護をする上で大切なことだと思います。後はきつくて、苦しいときほど「自分だけじゃない」と言い聞かせています。またそういうときほど事故のないように自分自身に注意を払うようにしています。

利用者さんが朝笑顔でこられ夕方も笑顔で帰宅されるようにいつも笑顔で利用者さんに挨拶や対応できるように心がけています。

利用者さんに元気な姿で楽しく利用していただけるか考えて、笑顔と会話、言葉遣いにも気をつけています。また利用者さんに合った介助を忘れずに自分でできるところは見守りながら、その方のペースにも合わせるように心がけています。
自分もいずれは年をとり、誰かの手を借りなければ生きていけない時がくると思うから今、人の役に 立ちたいと思いました。
一人暮らしの利用者さんは特に会話を大切にして聞き役になりたいです。楽しい一日を過ごしていただきたいです。 ・私は祖母が十年にわたり在宅で脳卒中の為、寝たきりでした。その介護を母が主に一人でやっていました。その手伝いを私が六歳のときからで、できる事も限られていました。そうしているうちに高校の時、亡くなりました。高校卒業後会社への就職、結婚、出産しましたが、今度は母が高血圧の為、入退院を繰り返しました。 その後心臓を悪くして人工弁の手術をし、脳梗塞をおこし、車椅子生活となりました。そうした時に現代の介護を身につけようとヘルパーの資格をとり、勉強しようと思いました。すぐに仕事をしなかったのは子供が小さく、家族の手助けが必要だと思ったからです。そうしているうちに夜勤等がない介護があることを知り、やりたいと思いました。  現在も母は脳出血で入院しておりますが、週一、二回休みの時などに見舞いに行き、足浴をしたり、車椅子で散歩をしています。
今後も介護する方と介護される方の思いをくみ、勉強し、双方に役に立つ仕事をしていきたいと思います。

「人の役に立ちたい」と思い介護士になりましたが、業務に追われる介護はしたくないと思っていてもハードな業務にゆっくり利用者さんと関わることが出来ない前の職場で果 たしてこれでいいのかと思っていました。  ここで仕事をさせてもらって「介護」とはとても奥深いものだと思います。
介護の知識だけでなく、人として基本的な気配り、心配りが重要であり利用者さんの反応はダイレクトに返ってくると思います。ここではスタッフ間で色々な意見や提案があり、様々な方面 からの見方ができ、私自身とても勉強になっています。
これからもまだまだたくさんのことを学び、利用者さん個々のニーズやサインに気づき、必要とされる介護士になりたいです。

とりあえずいつも一生懸命です。介護の仕事を始めて6年10ヶ月経ちました。やっと小学生です。お年寄りをみて「かわいいなー」と思いはじめてからのスタートでした。
介護士として、人として気づかされることばかりです。前の職場では先輩介護士に囲まれての仕事でしたが、ここでは年長介護士として少し頼りにされ、少しずつ頭で考えることが多くなっていたようです。
一人ひとりを大切にやってきたつもりでしたが、心ではわかっていなかったと利用者さんから気づかされました。今の思いは「心をのせた仕事」です。
一人ひとりの人生をしめくくりの時に一人の介護士、人として関わりを持てる仕事。ここに来て「良かったー」「楽しかったー」「ありがとー」と思っていただけたならその人に対してはいい仕事ができたということでしょうか。
心の評価をしてくれるのは利用者さん一人ひとりの心かもしれません。

どうでしたか。皆さんは他のスタッフの「想い」を聞いてみてどう感じましたか? 私には皆さんの仕事に対する情熱、介護の仕事に携わっている根本にあるものがとても胸に響き、伝わってきました。みんな人が好き、高齢者が好き。その想いで介護の仕事に携わっているのだと改めて感じることができました。
今、皆さんがやっている、仕事に対する取り組み方でその想いをすべて全力で利用者さんにぶつけられていますか?私ができることは、①皆さんに働きやすい環境を作ること。②利用者さんのためを想ってのサービスで、良い提案であれば実行できる状況を作ること。
大きくこの2つを私が行なえれば、おのずと利用者さんへのサービス向上・喜びに繋がると考えています。
後は皆さんがどのように実行してくれるかです。そのために技術の向上、勉強会の参加、チームとしてのスタッフの連携、目配り・気配り・心配りが必要なんではないでしょうか?  私は個々の仕事内容ももちろんですが、スタッフ間の連携がとても大事だと思っています。デイサービスは常時様々な職種のスタッフが入って、利用者さんとも常に接し、病院や施設に比べると気の休まる時間が少ないかもしれません。しかし、その分利用者さんの喜びは病院や施設では味わうことのできないものがあり、他にはないサービスを提供できていると思っています。
だからこそ、スタッフ同士がお互いの良いところを引き出し、協力しながらサービス提供できるようにする必要性は他の事業以上に重要です。連携=助け合い。助け合いなんです。スタッフ同士助け合いで業務を行なうことが最終的には利用者さんのサービス向上にも繋がりますし、仕事としてのやりやすさにも繋がります。みなさん仲の良いスタッフ、話しやすいスタッフだけでなく、みんなで助け合いの精神で仕事を行なっていますか?  もう一度考えてください・・・。
私は①利用者さんへの幸せ②スタッフがいきいきリハビリケアで働いてよかった。ずっと働きたいと言ってもらえるスタッフへの幸せ。この2つを考えて今後も会社を運営していきたいと思っています。
もう一度それぞれの仕事に対する取り組み、想いを考えてみてください。
一人ひとりがばらばらなサービスを一生懸命していても本当に利用者さんを支えるサービスになっているでしょうか?本当の意味でデイサービスという場所で利用者さんを支えるためには、様々な連携・助け合いを行なうことで継続したサービスを提供できると思っています。
最後に利用者さんも日々命がけです。私たちもそれぞれができる最大限のサービスを常にできるように、「その日・その時・その一瞬」に後悔のないサービスを行なうように頑張りましょう。

いきいきリハビリケア
代表 深井伸吾